VideoStudioでエンコーディング(出力)を繰り返した際の画質劣化を検証する

VideoStudioでそこそこ高度な映像表現をする場合、「一度動画素材として出力して、それを再びタイムラインに挿入する」作業が欠かせません。


再エンコーディングで制作した動画の例です。解説記事はこちら。

殆どの動画出力(エンコーディング)は不可逆の圧縮形式ですから、JPG画像と同じく保存を繰り返す程に画質が劣化します。例外は非圧縮の形式ですが、1分間で10GB近いデータ量になるため、使う場面は限られています。この記事では、一つの動画素材を繰り返しエンコードして画質の劣化を調査、VideoStudioにおける素材としての動画再出力が、どの程度実用的かを検証します。

使用ソフト:VideoStudioX7
圧縮形式:AVC/H.264(1920×1080,30p,20Mbps)


今回フルHDでアップしていますので、高画質で確認できます。


■AVC/H.264の再出力は実用的
流石に10回近くエンコードを繰り返すと酷い画質ですが、素材用に1~2回再出力する分には、違和感を感じない結果となりました。
MP4形式は再出力で酷い画質になりますから、VideoStudioで動画素材を作る場合は、AVC/H.264モードで出力するのがオススメです。

■AVC/H.264とMP4の違い
VideoStudioでは、MP4とAVCのどちらも「H.264」という規格で動画を圧縮します。なので、拡張子は違いますが中身は基本同じです。AVC/H.264の方がより圧縮率が低く高画質である、と理解すればよいと思います。AVC形式はビットレートが高すぎて再生できない機器もありますので、普段の作品はMP4で出力して、動画素材はAVCで出力するとよいでしょう。
尚、YouTubeはAVC/H.264(拡張子はm2t)で投稿できますので、より高画質でYouTubeにアップしたい場合はAVCで出力するのもアリです。