店内写真のパン効果に広角系の歪みを加えて、動画のパン撮影のように見せる擬似動画化テクニックです。実際の情報量は写真と変わりませんから(むしろ歪みの面積分情報が減る)あくまでも雰囲気作りですね。店舗内の風景写真に臨場感を加えたい時に使います。

店舗内の写真にパン効果を加える場合、広角レンズ風の歪みを加えると動画的な見た目になります。撮影リソースが足りない時のテクニックです。
効果にはFX「レンズ補正」を使います。しかし、写真にそのまま掛けても動的なパン効果は得られません。
この画像にはFX「レンズ補正」で広角レンズ風の歪みを付けています。しかしこれでは、単に歪んだ写真が動くだけです。
なので、パン効果を付けた画像を一旦動画化するのがポイントです。顔図をトラックに貼り付けて全画面化します。クリップの再生時間を設定します。デモ動画では10秒にしています。
クリップを選択して、オプション→属性→高度なモーション からモーションを生成します。 クリップを右クリック→モーションの生成 でも同じです。
最初と最後のキーフレームをそれぞれ、サイズを少し大きくします(X,Y)。クリップのX軸を動かして、画像にパン効果を付けます。
パン効果ができました。これを動画として出力します。
出力形式は元の素材と同じ解像度(1920×1080推奨)で、AVC/H.264出力します。フレームレートは30fps、60fpsの任意ですが、プログレッシブ出力を選択しましょう(30pもしくは60p)。
出力したM2T動画をトラックに挿入します。
クリップにFX「レンズ補正」を適用します。
クリップ選択→オプション→フィルターのカスタマイズ
最初と最後のキーフレーム(マーカー)を選択して「歪み:-15」に変更します。タイムラインの中央にキーフレームができている場合は選択して削除します。
歪みの値をマイナスにすると広角風の見た目になります。強度は好みにおまかせしますが、やや弱めの効果の方が自然に見えます。
これでビデオカメラ風の歪みになりました。遠景のパン写真は弱い歪み、店舗内など近距離のパン写真は少し強い歪みが実際の撮影に近いです。
「歪み:-15」の強度は、広角レンズで店舗内をパン撮影した時より、やや強いくらいの効果です。