映像表現でたまに見かける、立入禁止テープの演出です。細長い画像を動かすだけなので技術的には簡単ですが、自然な動きに見えるよう、モーション設定時には画像の配置を微調整するのが少し手間です。画像を変えると全く違う雰囲気になりますので、色々応用できるテクニックでもあります。大きな画像を縮小することでもそれらしい効果を得ることができます。こちらは動きが単純な分手間が掛かりません。
■作り方
数枚の画像に一つ一つモーションを付けるパターンと、1枚の画像を縮小モーションで表現するパターンがあります。後者は動きが単純ですが工数は少ないので、制作時間の都合に合わせて選ぶとよいでしょう。
画像の準備です。左上の四角形は1920x1080pixです。各テープの画像は、幅1920pix以上で作ると良いでしょう。この時、ピクセルの実寸で出力するように調整しておくと後の作業がラクです。
画像の下側は1枚絵でモーションを付ける場合です。1920×1080のキャンパスより大きな画像を出力して、モーション時に縮小を掛けます。大きな画像を使う理由は解像度を確保するためですが、今回のモーション時間は僅かなので、1920×1080サイズの画像で作っても特に問題はありません。
VideoStudioに細長い画像を読み込むと、大抵縦横比がおかしくなっています。 プレビュー画面上の画像を右クリック→アスペクト比を維持 にして縦横比を修正した後で、画像右クリック→元のサイズ で当初デザインしたサイズに調整します。
モーションを付ける画像の右隣に、静止画としての画像を配置します。どちらも「高度なモーション」モードにします。
今回のサンプルでは、モーション時間を「10フレーム(30fpsのプロジェクト)」にしています。
画像のモーションを設定します。今回のテープのように画面外での配置が主な場合は、プレビュー表示を一度クリックして、マウスホイールを回すことで表示をロング-アップにできます。
最後のキーフレームを選択して、モーションの着地点に画像を配置します。
最初のキーフレームは、モーションの開始点に画像を配置します。
難度もプレビュー再生して動きを確認します。一直線にテープが伸びるように、開始点の配置を微調整します。
調整が終わったら、最初のキーフレームにイーズンアウトを設定します。イーズンアウトのレベルはお好みです。
モーションを付けたクリップの属性をコピーして、右側の静止画に貼り付けます。右側画像のモーション設定を開きます。
最後のキーフレーム設定を、最初のキーフレームにコピーします。これで、静止状態になりました。
操作を繰り返して、画面上に出現するテープの数を増やします。
1枚画像で表現する場合は、割り付けた画像が画面からはみ出すようにサイズを大きくします。
その後、モーション設定で、最後のキーフレームで丁度良く画面内に収まるようにサイズを設定します。モーション時間は10フレーム以下が良いでしょう。