いや、「リアル」かと言うと実際そうでも無いのですが、画面の歪みを利用したそれっぽい波紋エフェクトがVideoStudioでも得られます。この効果はFX「つぶて」フィルタを使いますが……動作にクセがあり、単体では広がる波紋が上手く表現できないのです。今回はトラックを2重して、クリップのモーション生成で減衰処理を加えています。

全体図です。ベースのモーションクリップを作成して、下段にコピーします。その後1.5~2秒程度に分割して分割したクリップ一つ一つに「つぶて」フィルタを適用します。
まずはベースのクリップを作成します。このサンプルでは若干拡大してズームイン効果を付けています。この手順は省略します。
作成したクリップ(モーション付)をコピーして2重にします。
下段のクリップを適当な幅に分割します。「クリップの長さ=波紋の動く速さ」です。クリップ長は好みですが、今回は2秒程度にしています。
クリップにFX「つぶて」効果を適用します。このフィルタは減衰の付け方にクセがあり、単体では「広がりながら消える波紋」の表現が苦手です。
クリップ選択→オプション→フィルターのカスタマイズ
タイムライン上の最初のキーフレーム(マーカー)を選択して、プレビュー画面の「+」を動かして波紋の中心点を決めます。
最初のキーフレームを選択して「波の半径:0」にします。
最初のキーブレームを選択→右クリック→コピー
最後のキーブレームを選択→右クリック→貼り付け
最後のキーブレームは波の半径を大きくします。大きさは好みでよいです。
これで波紋が広がる効果ができました。さらに波紋が広がりつつ消えていく効果を付けたいところですが、それはフィルタではなくクリップのモーションで設定します。
OKを押して動作を確認します。次は波紋の減衰を設定します。該当のクリップを選択して、オプション→高度なモーションを選択。
タイムラインの中央~後半2/3付近にキーフレームを付けて、最後のキーフレームは「不透明度:0」にします。これでクリップが徐々に透明になります。
手前のクリップが徐々に透けても、上段(レイヤでは奥側)のクリップが生きているので、見た目は波紋のみ減衰しているように見えます。
この効果は人物が画面に向けてタッチパネルを押すような場面で使います。